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| 2016.07.25 Monday | | - | author : スポンサードリンク |

サンプリング行為について、観察のしかたを再考。

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サンプリングという行為や真似を、盗作だとか権利の侵害だと非難し、揶揄するのをよく見かけます。
しかし、そのようにしていつでも対立構造の中に押し込んでしまうのは、対象を観察する態度としては思考停止であったのだなと気づかされる記事がありました。

ヒップホップがクリエイティブコモンズと出会う時

 「DJ Spooky」という名でも知られるPaul Millerは、ミュージシャンが新曲を制作する際に、他のミュージシャンの楽曲サンプルをリミックスできるようにすべきだと考え、自らその実現に向けた取り組みを進めている。

まず、ひとつの気づきはここで。
このコンテストに関わる人間のなかには、他者の作品を下敷きにして合法的に作品をつくれることはいいことだというメッセージを広めたいと考えている者もいる。そして、Creative Commonsのライセンスを利用しながらこのコンテストを行うことで、著作権の対象となる他のすべての表現と同じように音楽も扱われるべきだという考えが明確になる。

著作権というと何かと使用料などお金をペイするところに注目しがちだけれど、作品とそれを生み出した偉大なる才能に名誉を付与することも重要なポイントです。

上の文章で合法というのは、原典を明らかにすることで、誰かの手を経て広がっていくときにも、必ず著作者に名誉とリスペクトの対価が支払われるようにしている。という意味でしょう。

お金も大事だけど、「金を払わない限り誰にも聞かせない!」と封じ込めていたんでは、誰もその作品を知ることが無く、認識されないままに過去のものへと葬り去られてしまう。それは機会損失なんじゃないですか?
そういう思考に立つと、サンプリングの際、自分へ繋がるルートを残してくれるなら、露出機会としてアリだなと思えてきます。


もうひとつ、触発されたのはここ。
借用したいという本能はあらゆる種類の創造力をかき立てる。

世阿弥が記した能の理論書、風姿花伝 (ふうしかでん)。
芸の道を伝えるその書の第2のコンセプトに「物学(ものまね)」があります。
これは役になる、あらゆるものの姿・しぐさをまね、どうしてそのようになるのかを学ぶことです。
はじめは猿真似のようでも、その姿を似せて、そうさせている根本を体得するにしたがって、形の真似から離れ、演者のなす役へと変化していきます。姿を学ぶことで心へといたるわけですね。

これを「自分以外の何かとの一体化」とすると、先に引用した「借用したいという本能」も、己が内に取り込みたい願望との点で通ずるところがあります。

サンプリングにも、流行のものをなんとなく繋いでみたものから、芸として絡め方に妙味を生むもの、風刺が効いたもの、さらには落ちぶれたかつてのスターを再びメインステージに引っ張り上げるパワーを持つものまで、程度は千差万別あると思います。

そして、偉大な力を持つ作品にだって、稚拙で修行中な時期があるわけで、そのときに「なにがなんでもサンプリング禁止!」とやってしまうと、芸術を自分の中に取り込んで深く学ぶ機会さえ失われ、結果的に何の発展も生まない。
ゆえに門戸を開くことも一考の価値があるんじゃないか?というわけです。


他の見方として、実のところアイデアや発明とは、すでにあるものからアレンジや調整をくわえたものであったり、存在する何かと何かを組み合わせた編集の産物であったりします。

編集とはもうサンプリングそのものです。
雑誌などの編集を見本として考えると、一口で編集といっても、その巧拙は凄いものがあります。
その上手さというのが新たな創造性の発露になるのです。

で、うまく編集される発行物に載った、独自の意匠を持つ製品は、広く知れ渡るとともに「この編集物に取り上げられるのだから、優れた意匠に違いない」と名誉の部分も上がります。

そのような事例を視野に入れて、サンプリングがどうあるべきかを考えるほうが、サンプリングするほうも、されるほうも、得るものがあるんじゃないかな。
そう思いました。


関連リンク:
松岡正剛の千夜千冊『風姿花伝』



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| 2006.03.02 Thursday | 03:49 | コンテンツ配信 02 | author : チチ |

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