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| 2016.07.25 Monday | | - | author : スポンサードリンク |

アップル・コンフィデンシャル 2.5J

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僕がはじめてマッキントッシュと出会ったのは、15年くらい前。

グラフィックデザインの会社でアシスタントをしていたある日の昼休み、キャノン販売のセールスマンがマッキントッシュによるデスクトップパブリッシング(DTP)のデモンストレーションをしにやってきたのです。
折りたたみ式のキャリアカートにClassic IIをゴムひもでくくり付けての来訪でした。
カタログも持って来ていましたが、何はともあれ、まあ見てくださいよと、おもむろにスイッチを入れました。

セールスマンは、ワープロソフトでタイプしたテキストをページレイアウトソフトにペーストして流し込んだり、そのレイアウトソフトで矩形やテキストを流したボックスを自由自在に変形してみせました。
ほかにも、各要素を簡単に水平・垂直にそろえたり、等間隔に配置したり。
基本的な性能を見せる、5分くらいのデモンストレーションをしました。

その様子を見て、僕らは「とんでもないものが来た。僕たちは失業するかも知れない」と直感的に思いました。
だってその会社でほとんどの時間を占める作業は、写植・版下のためのレイアウト指定でしたが、そんなことをぶっ飛ばして、セールスマンみたいなデザイン専業でない人でも、僕らと変わらない精度のレイアウトができるんですから。

しかし同時に、あの単調なレイアウト割り作業から開放されるんだ、沢山の時間が作れるな。とか自分の欲しいイメージを追いかけられるようになるぞと、とても興奮しました。

この出会いは、脅威を感じるとともに、なにか物凄い変化とチャンスがやってくる、その波頭に立ち会ったような興奮でしたね。
デモを見た僕ら若手社員は「今後デザインをやる上で、絶対無視できない存在になる。他者に先行してアレが何者か把握するべきだ」と社内を説得しました。
きっとその様子が尋常じゃなかったんでしょうね。すぐにIIciを買ってもらいました。


そんな衝撃をもたらしてくれたアップルコンピュータという会社がどのように誕生し、どんな変化に揉まれてきたかを年代記のようにまとめたのが、アップル・コンフィデンシャル 2.5Jです。

大きな事件、━たとえば創業者の一人スティーブ・ジョブズ氏がスカリー氏によって自分の会社を追われたとか、いろいろな戦略が失敗してピンチになったとか、iMacで復活してきた━ といった事柄はよく知られているし、スティーブ・ジョブズ氏が、スタンフォード大学で大変素晴らしい卒業祝賀スピーチを行ったことを覚えている人も多いでしょう。

そうしたことが起きたとき、アップルの中ではなにがあったのか。
経営幹部を含めスタッフはどんなことを思ったか。一連の流れにそうようにアップル・コンフィデンシャル 2.5Jは見せてくれます。

創業者だったスティーブ・ジョブズ氏は、なぜアップルを追われたのか。
彼を追い出したジョン・スカリー氏は、アップルの売り上げ規模を10倍も成長させたのに、どうして凋落してしまったのか。

長いこと謎だったんですが、これらの背景も当時のことを良く知る人物からのインタビューを通じて知ることができます。
また、読み進むとスティーブ・ジョブズって人は、なんだかいけ好かない人みたいですが、反面、自分の感じた最善の道を実現したい純粋さと熱狂の現れなのでしょう。
スタンフォード大でのスピーチを思い起こすと、とくにそう思います。

また、アップルは個人ユースのコンピューターという概念を定着させたことと、グラフィカルなユーザインターフェースを実用化させたことで、非常に重要なことをしています。
これら二つとも、アップルが手がける以前は、まだどうなるものやら誰もわからなかった。しかし、アップルはこれを熱狂を持って製品化し、世に出した。
ジョブズはあたりを跳ね回り始め、叫んだ。「何でこれを使わないんだよ。ものすごいじゃないか!これは革命だ!」
(アップル・コンフィデンシャル 2.5J 上 P.238「アルトから天啓を得るジョブズ」より)

「何かが生まれる熱狂」
それがアップルが革新的なことをやってきた源なんだと思えてきます。
いろいろな人がアップルから素晴らしいものを生み出しますが、そのなかにあってジョブズ氏の熱がとりわけ強かったようです。

そして、そのように製品化されたものが、僕の目の前にやってきて、デモンストレーションし、「こりゃ大変なことになるぞ!」と言わせました。
ジョブズが跳ね回ったその興奮が、マッキントッシュを通じて僕の胸を躍らせていたわけです。

アップルの製品を持っている人には、製品を手にしたとき「欲しいものを買って満足した」以上に興奮したり、胸が躍ったことがある人がいると思います。

あの興奮や熱狂の源はここにあったのか。
そう確認させてくれる本です。




▲ アップル・コンフィデンシャル 2.5J 上

(オビより)世界一スタイリッシュでクレージーなコンピューター企業「アップル」の30年
iPod、iTunesミュージックストアで世界を席捲!
いま最も革命的なITビジネスモデルのルーツに迫る
米国版に大幅加筆、アップルインサイド・ストーリーの決定版



▲ アップル・コンフィデンシャル 2.5J 下

(オビより)カリスマ復活、未曾有の成長を続けるコンピューター企業「アップル」の30年
なぜ、アップルストアで買いたくなるのか?
驚異のブランディング戦略の秘密がここにある
最新情報を満載! IT業界ビジネスノンフィクションの傑作



関連リンク:
スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学卒業祝賀スピーチ
原文
和訳
Podcastでリスニング
音声ファイルとビデオがあります。


| 2006.06.14 Wednesday | 01:53 | 体験レビュー | author : チチ |

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