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| 2016.07.25 Monday | | - | author : スポンサードリンク |

暗闇で創作。二度焼きアンパンマン。

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ある夜。
次男タマに添い寝していたら「パパ、お話して」とリクエストが来ました。
「アンパンマンのお話して」という。

う〜ん。
部屋の電気は消しちゃったしなあ、本を読むのには向かないなあ。
点灯すればいいんですけどね、明るくすると寝ないんですよ。うちの子は。

「暗いお部屋じゃ本は読めないよ。耳無し法一じゃだめ?」

「だめ」

「じゃあ、幽霊滝は?」

「やだ」

「そしたら山姥と兄弟とか」

「アンパンマンがいいの!!」

・・・。

そうですか。

でも僕には、怪談話以外で本が無くても話せるレパートリーって、あんまり無いんです。
アンパンマンなんて、決め台詞しか知らない。
しかし、許してくれそうも無いから、がんばることになりました。





(そのときのお話を再現)

あるところに、バイキンマンとドキンちゃんがいました。

バイキンマンは山に柴刈りに。
ドキンちゃんは川へ洗濯にいきました。

ドキンちゃんが洗濯をしていると、丸いものが、ドンブラコ ドンブラコと川を流れてきました。
それは大きなアンパンでした。

ドキンちゃんは、アンパンを拾うと、おうちへもって帰りました。
柴刈りで疲れたバイキンマンと一緒に食べようと、おもったんです。




夕方になりました。
山からバイキンマンが帰ってきました。

「ハ〜ヒフ〜ヘホ〜。あ〜、おつかれちゃ〜ん。」

「おかえり。バイキンマン。」

「お腹すいて動けないよ。
ドキンちゃん。なにか食べるものある?」

「ごめーん。ご飯できるまで、もうちょっと時間がかかるんだ。
そのあいだ、パンでも食べてて?」

そういってドキンちゃんは、川で拾ってきた湿ったアンパンをオーブンに入れて暖めました。
するとどうでしょう。




オーブンの蓋を勢いよく開けて、何者かが飛び出してきました。

「元気、100倍! アンパンマン!!」

「げげっ アンパンマン!」

「きゃー! なに?なに?! なんなの?!」

ドキンちゃんが拾ってきた大きな湿ったアンパンは、じつは川に落ちたアンパンマンだったのです。
アンパンマンは顔が濡れると弱ってしまいますが、オーブンでこんがり焼かれたので、元気を取り戻したのでした。
ただし二度焼きなので、ところどころ焦げて黒くなってます。

「やあっ!バイキンマン!

話は全部聞いたよ。お腹がすいてるんだって!
ちょうどいいや。
僕の顔を食べなよ!」

なんだかいつもにも増して押しが強いです。
バイキンマンは、アンパンマンの様子がおかしいことに気が付きました。

「・・・いや、いいよ。」

「なんだ、バイキンマン、遠慮するなんてらしくないな。
さ。ドーンと来い! はっはっは。」

いよいよ怪しいです。
怪しいアンパンマンを食べたら、お腹をこわしそうです。
バイキンマンは「遠慮なんかしてないよ。水でも飲むからいいよ。」といって断りました。

でも、アンパンマンは引き下がりません。

「あ、わかったぞ。
ドキンちゃんの分がないからって、気を遣ってるのか。
それなら大丈夫。
半分に分ければいいじゃないか!! はっはっはっ!」

「いや、あたしもいらないわよ。」

ドキンちゃんも食べるのが怖くなって、断りました。

「何だ二人とも。本当はたべたいんだろ?
食べればいいじゃないか。ほら。」

そういうなりアンパンマンは、自分のあたまの天辺をつかむと、
そこから、メリメリと引き裂き始めました。




「もうすぐ分けられるから、ちょっと待っててね。」
アンパンマンは両手に力を込めて、左右に引っ張ります。
頭の皮が破れて、白い生地とあんこが見えてきました。

「どうだい、ぼくのあんこ。いいニオイだろ?」

アンパンマンが裂け目を見せてきました。

「うおっ やめろよ、アンパンマン!」

「きゃー! 頭割れてる! 頭割れてる!!」

「ほうら、こうやって広げると、もっとよくわかるよ♪」

嫌がるバイキンマン、泣き叫ぶドキンちゃんを追いかけながら、
アンパンマンはどんどん裂け目を広げていきました。

「美味しく食べてくれたら、恨んだりしないよ。
ていうか、こんなになっちゃったんだから食べてよ。」

アンパンマンが二人を追いかけまわしたせいで、バイキンマンハウスは阿鼻驚嘆の地獄になってしまいました。
あちこちにパンくずとあんこが飛び散っています。
ドキンちゃんは錯乱して「あの人の脳が私の手の中に…、あの人の脳が」と、訳の分からないことを言っています。
あんまりにしつこいから、バイキンマンは、はっきり言ってやりました。

「アンパンマン、おまえさ!
パンのくせに、川魚くさいんだよ。
それとさ、焦げてて硬いんだよ。皮が厚くなってんの。
だから食べたくないの!」


「・・・」

アンパンマンが黙りました。

ちょっと凹んだかな?これで諦めてくれ。
バイキンマンは祈りました。




「なーに言っちゃってるのかな、この人は。」

バイキンマンの祈りは届きませんでした。

「川の中にいたんだから、川のニオイがするのなんて、あたり前だのクラッカーだっつうの。
魚っぽい菓子パンだと思えばいいじゃん。タイヤキとかさ。
そうだよ、ニオイがリアルタイプでポッチャリしたお魚菓子パン。それが俺!」

いや、おまえはアンパンマンだからさ。
そんな突っ込みは、面の皮の厚くなったアンパンマンには聞こえませんでした。

(再現終り)



いやー。

頭がバックリと割れて追い掛け回すアンパンマンの話をしたら、セガレが全然寝なくなりました(泣)
インチキアンパンマンの話に釈然としないのと、気持ち悪い光景が印象に残って、眠れなくなったといいます。

もしも読書用のライトがあって、ちゃんとお話を読んであげることができたら、こんなことにはならなかったかも知れません。




関連リンク:

本にはさんで使えるLEDブックライト
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しっかりとした明るさと、ちらつきの少ない自然な光
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あやしい古典文学の壺
怪談・奇談がいっぱい


| 2006.07.13 Thursday | 22:52 | 家族との小ネタ | author : チチ |

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| 2016.07.25 Monday | 22:52 | - | author : スポンサードリンク |
オヤスミ前のすばらしいホラーでしたね。
そりゃ眠れなくなるでしょう。

でも、この「アンパンマン」は、
大人になってもタマちゃんの記憶に残るのではないでしょうか?
「人生の一日」として。

あ、それと細かいツッコミですが、
ドキンちゃんはバイキンマンのためにごはんを作ったりはしませんから。
けっして。
| セニョール | 2006/07/19 9:08 PM |









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